効果を出す広報 若者の意見を取り込む意識

2018-02-22

 

若い世代の意見に耳を傾ける

 

新聞業界はいま、購読者の増加が見込めず苦しんでいます。
20年ほど前から「子ども新聞」を展開した新聞社もありますが、
子どもたちの世代は紙媒体ではなく、スマホ中心で動いているのですから
好転する兆しは見えません。

 

新聞業界を他人事と感じますか?
私はどの業界にも当てはまると思っています。
大人だけで完結すると思い込む社会や業界は危険です。

 

若い世代に阿(おもね)るのではなく、若い世代の意見に耳を傾ける。
自然体で、楽しみながら。
そういう風潮になれば、ニュースになる新しい発想が生まれやくすなるでしょう。

 

大学広報が発信すべきこと

 

例えば大学。
若年人口が減り続ける中、入学者の確保を模索しています。
入学者が増えなければ、大学経営は行き詰りますが…。
果たして本当に中高生や小学生にPRしているのでしょうか。

 

 

何でもそうですが、「ファンになってもらう」意識が大切です。
中高生や小学生に学ぶ楽しさを伝えるために「出前講座」を企画したり、
キャンパス内で大学を丸ごと楽しむ企画を実施したり、
中高生や小学生が持ちたくなる「格好良くて便利なグッズ」を配布することはできるはず。

若いファンづくりを1つの研究ジャンルとして考えるのもいいでしょう。
大学内にラジオブースを作って発信し、スマホで番組を聴けるようにすることもできます。
インターネットでつながる特性を活かしてできる方法は山ほどあるのです。

大学はまだまだ保守的で研究者の発信も十分ではありません。
若い世代から見るときっと、堅苦しくて近づきがたい存在になっているはずです。

研究者の取り組みや大学全体の取り組みを伝える中継役として、
大学広報の発信もまだまだ改善の余地があります。
余地どころか改善するべきものばかりだというのが私の印象です。
遊び心を持って真剣に思いを伝えるのが大学の広報室の役目です。

 

企業のマーケティングの軸に

 
企業も同様です。
サービスや商品を使ってもらい続けるには、若い世代へのPRも欠かせません。
企業の生き残りと若者への発信はリンクすると私は考えています。

 

自社の商品やサービスが若者からどう見えているのか。
真剣なマーケティングをしなければ。

社外モニター制度を設けている企業もありますが、
私が企業広報の立場でしたら、「中高生モニター」を設置して、
商品やサービスの改善点をすべて出してもらうでしょう。
常に新しい動きを取り入れられるようにするのが企業広報の仕事の1つです。

 

 

若い世代をアルバイトなどの労働力として見るだけの企業はそのうち、
右肩下がりに転じると思っています。

 

BtoB(取引相手が企業)の場合でも同様です。
最終的に、商品やサービスを使う人がいるのですから。
若者からアンケートを取ることにまで考えが及ぶ企業なら、
同業他社に大きく差を付けることができるでしょう。

 

自治体の過疎対策の基盤

 

さらに、自治体も。
地域の自治は大人の世界だと決め付けるのは「頭が固い」証拠です。
子どもたちの考えはとても柔軟ですから、時には突飛な意見もでるでしょう。
それを実現化させるのは知恵や経験がある大人たちの仕事です。

 

よく「子ども議会」を設置する自治体がありますが、
ポーズや形式だけでなく、子どもの意見を実現し続けたら、
過疎化に歯止めをかける展開も期待できるはずです。

 

大切なのは「大人たちの意識改革」です。
私は新聞記者やテレビ局デスクとして10,000人以上を取材したでしょう。
そのほとんどは大人です。私よりも年上というケースが当たり前でした。
大人が大人のために大人としての考えで動くことですから、
ニュースとして報道するにしても、驚くことはそう多くありませんでした。

 

産学連携だけでない生き残り策

 

これからの社会は、人口減少が軸となっているわけですから、
少ない若年層にどうアピールできるかが、自治体や企業、大学、団体の生き残り策になるのです。
そのことにまだ気付かない、あるいは動こうとしない自治体や企業、大学、団体はいずれ姿を消すことになります。
これはとても大切なことです。
若者の意見をもっと聞く姿勢が大切。

 

産学連携ばかりでなく、すそ野を広く考えて。
広報を通して、若い世代へのアプローチにすぐ取り組んでください。
数年後ではもう遅いのです。
社会のせいにするのではなく、時代のせいにするのではなく。始めるのは「今」です。

 

 

元新聞記者、テレビ局デスク
メディアコンサルタント・荒川岳志

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