ネット検索できる情報、できない情報

2017-11-17

人は現在、インターネットで情報を受け取るようになりました。
インターネットで何かを調べる場合、意識してほしいのが「時代」です。

 

記者の事実確認は時代で使い分けている

 

 

インターネット上にストックされている情報は、
そのシステムが出来上がった時代より前の情報をあまり網羅していないと意識してください。
これはアプリでも同様のことが言えます。

インターネットが一般開放されたのは1990年だと言われています。(NECホームページより)
10年後の2000年ごろ、ブロードバンドが普及しました。
インターネットの情報蓄積が急速になり、今に至っています。

 

私が新聞記者になったのが1990年で、インターネットの一般開放と重なります。
仕事で駆使するようになったのは2000年以降でした。
使い始めた理由は「今の時代を知るため」です。

それ以前の情報を確認する場合は相変わらず「記事データベース」でした。

 

記者がインターネットを使わなかった時代

 

新聞記者が調べものに使う「記事データベース」はインターネットを使っていますが、
一般の人たちが使う検索サイトとは違います。
記者が仕事をする際に必要なデータ収集は、一般の人たちと違う土俵の「記事データベース」です。
記者はインターネットのほんの一部しか使わずに仕事が出来た訳ですから、
私もインターネットの革新に疎い存在の一人でした。

 

 

あなたが何かを調べる場合、まずはインターネットで検索すると思います。
その対象が1980年代やそれ以前の場合、思うような検索結果にたどり着けないことが多々あります。

仕方がありません。
人は過去よりも未来を見据え、動いていくことが多いのですから。
何かについて調べる場合、インターネット検索が有利な時代、そうでない時代があるということです。

 

SNSに蓄積された情報も同様

 

この話はツイッターなどのSNSにも関連します。
中高生が調べものをする時、ツイッターを使うこともあるようです。
真贋の見極めが難しい情報ですが、若い世代がそう動いているという意味です。
ツイッターが供用開始になったのは2006年。日本では2008年からサービス提供されました。

 

 

ツイッター内にある情報の多くが2008年以降ということになります。
それ以前の出来事については、2008年以降の「つぶやき」からキーワードで抽出されていることになり、
ツイッターで何かを探す場合、2008年が境目となります。

時代によって情報量が増減することは過去にもありました。
紙が発明された前後の歴史的資料、印刷が発明された前後の歴史的資料も同様です。
もっと言えば、その地域の新聞が発行された前後では、原資料に行き着く確率に大差が出ます。

 

新聞社の強みは「過去記事」

 

原資料か二次資料か。このことが新聞記者では大切になります。
また聞きの資料を根拠に記事を書くのはとても危険で、誤りの基になりますから。
原資料を確認し、その関係者に会い、証言を得て、さらにその証言を裏付けるのが取材です。

インターネット時代で新聞が窮地に追い込まれているのは事実です。
媒体にはそれぞれ強みと弱みがあります。
新聞はかつて「速報性」「記録性」の媒体だと言われましたが、
「速報性」についてはインターネットメディアに大きく遅れをとっています。

 

 

その代わり、新聞には「過去の記事」という大きな財産があります。
私は現役記者時代、過去記事を事業の柱の一つとして考えてもらうよう、何度か会社に提案しました。
新聞を創刊してからインターネットが普及する前までの原資料を握っている強みですから。

新聞社が生き残るには、過去の新聞記事をスムーズにインターネット上にアクセスさせる流れ次第。
その財産となる「過去記事」をどう扱うか、収益面も考えながら。
社会のために生きる新聞社とはどうあるべきか、対応は急務です。

 

 

元新聞記者、テレビ局デスク
メディアコンサルタント・荒川岳志

 

 

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